LINEに切り替えてからは、メールの時よりも頻繁に連絡を取るようになりました。
だから、ワインとか趣味の話以外にも話題が広がっていったんです。
お互いの仕事や家族、その日の何気ない出来事まで…。
さらに2人の距離が縮まったような気になりました。

 

夏美さんは、仕事で嫌なことがあった時も、俺にLINEで相談というかグチを言ってくれました。
俺は、少しでも夏美さんが元気になれるように励ましたんです。
俺は夏美さんという唯一無二のメル友ができただけで、悩みなんかはまったくありません。
仕事もプライベートも充実していました。

 

こんな感じで、メル友というかLINE友の夏美さんとのやり取りが1ヵ月くらい続きました。
国内にほとんど入ってこないワインを出すフランス料理店があることを知りました。
比較的近い場所だったので、夏美さんにLINEで報告しました。
夏美さんも一度は飲みたいと言っていたワインだったからです。
「えっ、ホントに? このチャンスに飲まなかったら、絶対後悔しそう。一緒に飲みたいですね〜!」
イケてない男にメル友ができて、LINE友になって、ついにデートできるなんて!
でも、お互いに自然な流れで会う約束ができたような気がします。

 

急いで、店に予約状況を尋ねてみると、週末ということもあって、最後の1テーブルだけが残っていました。
もちろん、2人分の予約をすぐに入れました。
堅苦しい店ではないので、テーブルマナーなどは心配しなくてOKです。
でも、身だしなみには全く気を遣ってこなかったので、デートまでには何とかしなければなりません。

 

翌日、久々に散髪にいきました。
「今日はどのように整髪いたしますか?」
理容師さんが聞いてきました。
「バッサリ切っちゃってください」
後ろ髪は肩につきそうなくらい伸びていたので、かなりスッキリしちゃいました。

 

その後、洋服店にも寄ってみました。
自分にセンスがないのは知っていたので、近くの店員さんに声を掛けました。
「清潔感のあるコーディネートをしてもらえませんか?」
こんな言葉を発したのは、生まれて初めてでしたし、店員さんは女性でした。
女性の声を掛けるのが苦にならなくなっていました。